痛風(高尿酸血症)

遺伝的な体質だけでなく食事の影響も

 痛風は、体内の尿酸が増えて起こる疾患です。尿酸は、肝臓でプリン体(アデニンやグアニン)が分解されてできる物質で、通常は尿として排せつされます。しかし、尿酸の産生が過剰なときや、腎臓からの排せつがうまくできないときなどは、血中に増加して高尿酸血症となります。すると、水に溶けにくい尿酸は結品になって関節(足の親指の関節やひざ関節)や腎臓にたまり、痛風発作などを引き起こします。

 尿酸の増加は、体質、年齢、性別、生活習慣など、様々な要因がありますが、なかでもプリン体の過剰摂取や飲酒などの食習慣と密接にかかわっています。

痛風の症状と特徴

 足の親指の付け根が赤く腫れて、突然激しい痛みが起こります。急性の関節炎で、痛風発作とよばれます。放置すると、腎臓障害などを引き起こすことがあります。

 患者の98%は男性で、とくに30〜40歳代以降に多く発症します。ただし、発症年齢の若年化が進んでおり、20歳代で痛風にかかる人も増えてきました。

痛風発作 個人差もありますが、数日の間歩くことも、足をつくこともできないほど猛烈に痛みます。なお、発作の少し前から、違和感や軽い疼痛などの前兆を感じることもあります。

 通常、痛みは、発作が起きてから24時間以内にピークに達します。症状は1〜2週間のうちに、何事もなかったかのように治まりますが、しばらくすると、また同じような発作が起こります。これを繰り返しているうちに、発作の間隔は次第に短くなり、足首や膝の関節などに炎症が広がっていきます。

合併症 放置すると、動脈硬化が進行したり、腎不全や尿路結石症を引き起こすことがあります。また、痛風結節が耳やひじ、足などにできることがあります。痛風の人は肥満や高血圧、脂質異常症をともなうことも少なくありません。メタボリックシンドロームには注意が必要です。

痛風の原因

 痛風は、尿酸というプリン体の最終代謝産物が、関節の中に蓄積して起こる病気です。

 肉や魚卵などに多く含まれるプリン体は、体内で変化して尿酸となり、通常は腎臓から尿へ排泄されます。しかし、プリン体の代謝異常が起こると、血液中の尿酸が飽和濃度を超え、尿酸塩結晶が関節の中などに蓄積します。これを白血球が集まって貪食(細菌などの異物を取り囲んで破壊する作用)し、激しい炎症反応を引き起こします。痛風の猛烈な痛
みや炎症は、このために起こります。

 尿酸の結晶は関節だけでなく腎臓や尿路にも蓄積するため、さまざまな障害を引き起こすことになります。

 血液中の尿酸の濃度を、尿酸値(血清尿酸値)といいます。尿酸値が異常に高くなり7 ・Omg/制を超えると、高尿酸血症とよばれます。この状態が数年以上続くと、痛風発作を起こす確率が高くなります。

 痛風が圧倒的に男性に多いのは、女性は女性ホルモンのはたらきで尿酸の尿中排泄が活発なためです。ただし、女性でも閉経後になると、痛風発作を起こす可能性があります。

まずは肥満を解消する

 予防・改善には、食習慣の改善が効果的です。肥満になると尿酸の排せつが抑制されるので、適正体重を維持しましょう。また、プリン体の摂取量を制限するのも有効です。レバーや白子、イワシ、エビ、カニ、牛肉、豚肉などは食べすぎに気をつけましょう。   

食生活のポイント

  1. 肥満にならないよう、適正体重を維持しましょう。
  2. プリン体はビールに多く含まれているので、飲みすぎに注意しましょう。
  3. 尿酸値を下げるには、十分な水分補給が重要です。

特にとりたい食品・成分

  • 野菜 フリン体が少ないの でしっかり食べて満腹感を得ましょう。
  • 豆腐 たんぼく質の中ではプリン体が少なめ。
  • 水分 尿酸の排せつを促します。水やお茶で補給しましょう。

生活習慣を見直す

  • 有酸素運動を取り入れましょう 激しい運動は尿酸値を上昇させます。散歩や水泳など、全身を使った有酸素運動を積極的に行いましょう。
  • よくかんで食べましょう よくかんでゆっくり食べて食べすぎを防ぎ、肥満にならないようにしましょう。

参考資料「栄養の教科書」