動脈硬化

3大危険因子は脂質異常症、高血圧、喫煙

 酸素や栄養素を全身に運ぶのが動脈で、この動脈の弾力性や柔軟性が失われ、かたくなるのが動脈硬化です。動脈硬化の3大危険因子といわれるのは、脂質異常症、高血圧、喫煙で、このほか肥満、糖尿病、高尿酸血症(痛風)、ストレス、運動不足なども動脈硬化を促進します。

 動脈硬化には粥状(じゅくじょう)動脈硬化、細動脈硬化、中膜効果の3つの種類があります。この中でもっとも患者数が多く、動脈瘤など、重篤な合併症を引き起こすものが粥状動脈硬化です。

 動脈の内側に、脂肪やコレステロールなどが沈着して粥のようなかたまり(粥腫)ができ、動脈内腔が狭くなって血流が悪くなった状態です。血液が流れにくくなることで血栓ができやすくなり、梗塞を起こすことも多くなります。粥腫は、血管の内膜が何度も傷ついては修復する、という過程を経るなかで生成されます。

◆脳卒中

 脳卒中とは、脳出血や脳梗塞など、脳の血管に障害が起こる病気で、日本人の死亡原因の三番目となっています。脳の血管が破れるのが脳出血、脳の血管が詰まるのが脳梗塞(脳血栓、脳塞栓)で、どちらも脳の細胞に栄養や酸素が不足し、細抱が死んでしまいます。発作が起こると命にかかわり、一命を取りとめても、脳組織が損傷を受けるので、後遺症が残ることもあります。

◆虚血性心疾患

 冠状動脈のある心臓部分は、血管が集中し、動脈硬化が起こりやすい部分です。

 虚血性心疾患とは、冠状動脈の流れが悪くなったり、止まったりして生じる心臓病です。

 狭心症は、一時的に心筋への酸素供給が不足し、胸が締め付けられるような短時間の発作が起こるのが特徴的です。また心筋梗塞は、心筋への酸素の供給ができなくなり、吐き気、嘔吐とともに激しい胸痛が数十分続きます。

どちらも、動脈硬化が原因となり、それに加えて高血圧を伴う人が多いようです。

食事と生活習慣を改善する

 動脈硬化の危険因子である脂質異常症は動物性脂肪のとりすぎ、高血圧は塩分のとりすぎなどが原因です。一度進行した動脈硬化も、食事の見直しと生活習慣の改善で解消されることがあります。

動脈硬化予防にDHA・IPA(EPA)
魚の油に含まれるDHAやIPAは、脂質異常症や動脈硬化を予防するだけでなく脳の機能をよくする働きもあります。これらは酸化されやすい性質を持っているので、刺身で食べるのが最もよく、煮たり焼いたりするときも新鮮なものを選びましょう。
魚を網焼きにすると、油が流れてしまうので、抗酸化作用のあるβ-カロテンの多い野菜と一緒にホイル焼きにして油も一緒にとりましょう。

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食生活のポイント

血圧を上げない食生活が重要

  1. 植物繊維たっぷりの野菜をとる 食物繊維は余分なコレステロールを体外に排せつしたり、血圧を下げる働きがあります。動脈硬化の予防には欠かせません。
  2. 減塩を心がける 動脈硬化をもたらす一番の原因となる高血圧を防ぐために、塩分をとりすぎないようにし、カリウムを摂取しましょう。
  3. コレステロールをとりすぎない 脂質異常症などにつながる動脈硬化の予防には、食品からとるコレステロ―ルの摂取量を適正化する食事が大切です。
  4. 豆類を多くとる 大豆に含まれる大豆たんぱくは血中のコレステロ一ルを低下させ、虚血性心疾患など心臓病を予防します。

特にとりたい食品・成分

  • 納豆 納豆に含まれるナットウキナーゼは血栓を溶かす作用があり、血液をサラサラにします。
  • 玉ねぎ ねぎ類に含まれる硫化アリルは血液をサラサラにする働きがあるので、血栓や動脈硬化の予防に効果があります。
  • 緑黄色野菜 カリウムが豊富に含まれ、高血圧を防ぐ働きがあります。

生活習慣を見直す

アルコールを控えめに

アルコールを飲むときは脂っこぃものや味の濃いものがおいしく感じます。頻度を減らしましょう。

適度に運動をしよう

運動は血流をよくし、全身の免疫力向上にもつな
がります。

こんな人は要注意

  • 高血圧である
  • 運動習慣がない
  • タバコを吸っている
  • 日々ストレスを感じている

カリウム/日本人はナトリウムの摂取量が多いため、カリウムを多くとることで血圧値の低下、脳血管疾患の予防につながります。食事のナトリウム/カリウム比は2以下が望ましいです。

参考資料「栄養の教科書」